掲載媒体:日本経済新聞
掲載日:2000年3月28日
写真は、岐阜県養老川上流にある高さ30mほどの名瀑“養老の滝”。その名前は、孝行息子が極上の酒の味わいを持つ滝の水で親を若返らせたという伝説に由来します。最も多感な時期を岐阜で過ごした川合玉堂は、その美しい景観を初期の代表作“養老図”として残しました。富士通の技術と岐阜情報スーパー・ハイウェイによって実現した3ヶ所のマルチメディア・ミュージアムでは、暮らし模様や風景をあたたかくとらえる玉堂ほか多くの作家たちの作品を美しいハイビジョン画像で楽しむことができます。
画家玉堂が描く詩情あふれる風景に出会い、“養老の滝”を訪れる人は少なくありません。
岐阜県美術館は“美とふれあい、美と対話する”をテーマに1982年に開館。川合玉堂・前田青邨・山本芳翠ほか郷土の画家をはじめ幻想のアーティスト、オディロン・ルドン、ルノワールまで現在2558点もの作品を所蔵しています。
美術館の財産は県民すべての財産ですが、スペースや管理の問題から常時展示できるのは、そのごく一部。岐阜県美術館は作品の充実と並行して、利用者のニーズにより柔軟に応えられる情報発信を中心とした施設の整備に取り組んでいます。
89年には世界初のハイビジョン・システムによるギャラリー、ホール、データブースを開設。ほとんどの所蔵作品を高精彩画像で自由に鑑賞できるほか、各作家のさまざまな情報検索が行えます。
99年には富士通の技術サポートのもとで、この価値あるコンテンツのより有効な活用を目指し、岐阜情報スーパー・ハイウェイを利用した館外への配信サービスを開始。現在3ヶ所のマルチメディア・ミュージアムにおいて独自のハイビジョン・ギャラリー番組や検索サービスを提供しています。
将来は学校や学術機関にまで拡大を予定。またインターネットによるデジタル・ミュージアム、大容量データ通信を利用し美術館相互の情報交流を実現する美術館ギガビット構想も推進。新時代の美術館として注目されています。
美術館をおもしろく、身近にする最先端マルチメディア・ミュージアム。富士通のコンピュータ・ネットワーク技術は、見えないところで、今日も働き続けています。
マルチメディア・ミュージアムは、岐阜県美術館が所有する作品群データベースのより有効な活用をテーマに通信・放送機構が進めているプロジェクトです。現在、岐阜県美術館を起点に大垣市のソフトピアジャパン、岐阜市内の柳ヶ瀬ミュージアムとふれあい広場を光ファイバーで結び、ハイビジョン・ギャラリーほか、さまざまな検索サービスを実現しています。富士通は、ハードウェア、ソフトウェア、所蔵品管理データベース、セキュリティなど、その開発からシステム構築、メンテナンスまですべてを担当。知的資産の共有をはかってゆく次代の情報サービスを最先端のコンピュータ・ネットワーク技術で支えています。
岐阜県美術館