掲載媒体:日本経済新聞
掲載日:1999年9月30日
スペイン、ガリシア州都サンティアゴ・デ・コンポステラの郊外にある「喜びの丘」。サンティアゴは9世紀「聖ヤコブ」の墓の発見以来、ヨーロッパの聖地となりました。この地を目指す巡礼者たちは、目前に大聖堂を見下ろす「喜びの丘」へたどり着いた時、長旅の終わりを実感したと言います。地の果て、と言われたガリシアの発展を目的にスタートした情報ハイウェイ・プロジェクト。富士通は、この新たな「情報の道」のインフラ構築からサービスの開発・運営まで、パートナーとして活躍しています。
パリを起点にピレネー山脈を経てスペイン国内を縦断する約2800km。それは三大聖地の一つガリシア州サンティアゴとヨーロッパをつなぐ道。1000年もの間、多くの巡礼者たちは、道沿いにさまざまな文化をもたらしてきました。
その一方で、地の果てとも言われるこの地が時代に取り残されてきたのも事実です。広さは四国の約3分の2。300万人の人口が都市部と35000ヶ所にもおよぶわずか数十人の集落に分散。ガリシア州は、そうした現実を見すえて、文字・音声・映像によるコミュニケーションにより住民たちの生活や文化の向上、経済の活性化を目指す情報ハイウェイ・プロジェクトをスタートさせました。
すでにサンティアゴ大学・コルーニャ大学・ビーゴ大学の7キャンパスほか州内6ヶ所で遠隔教育システムによる教室が開校。誰もがその場所で各大学のカリキュラムをリアルタイムで受けられます。将来は、こうした教室が州内50ヶ所に開設される予定。また図書館名・書籍・貸し出し状況がどこからでも検索できる図書館システム、専門医の適切な指示が受けられる遠隔医療システムも稼動中です。
富士通は、このプロジェクトに企画段階から参加。中枢となるATMマルチメディア交換機、光伝送技術をはじめとするインフラ構築、アプリケーション開発・拡充など、中心となって重責を担っています。
いま「巡礼の道」から「情報の道」へ。時代の先へ動き始めたガリシアを富士通が先端技術で支えています。
富士通は文字、音声、画像などいろいろな情報を効率よく転送し、多彩なマルチメディア・サービスを実現するATMマルチメディア交換機や、光伝送装置とのインタフェースなど高度なインフラ技術を提供。1994年米国ノースカロライナ州において世界初の情報ハイウェイ・システムを構築した技術者をはじめ、経験豊富な専門家をガリシアに派遣し、4ヶ月という短期間でこの情報ハイウェイの構築を実現しました。また、遠隔教育や図書館システムのアプリケーションの開発・拡充など、ソフト・サービスの面でも強力に支援しています。