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本日はゲストハウスウエディングのパイオニアとして知られるベストブライダルさんにお邪魔しました。最近は日本でもゲストハウスウエディングを選ぶ方々が増えていますが、塚田社長がこの事業を始められたのはどういうきっかけだったのですか。
塚田 氏
私がブライダルの仕事をするようになって約40年になりますが、当社を設立するまでは大手の結婚式場に務めていました。当時の結婚式と言えば、画一的なスタイルのものがほとんど。しかし、それが問題になることもなく、私もずっと仕事に打ち込んできました。ところが、自分の結婚式を挙げるときに、妻が従来型の式を望んでいないことが分かったのです。それまで特に仕事への疑問を感じたことがなかっただけに、本当に予想外の出来事でした。
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それはさぞ驚かれたことでしょう。
塚田 氏
ええ。しかし妻にしてみれば、従来型の結婚式は決まったパターンに添って進むため、女性の立場や希望を考えていないというのです。その数年前、アメリカで結婚式に参加する機会がありました。それは親しいゲストを自宅にお招きして、みんなでダンスを楽しんだりするといったものでした。私たちとしても、できればパターン化された結婚式ではなく、こういう心のこもった式を挙げたいと考えました。ところが、いざそう思ったものの、日本ではいくら探しても適当な場所が見つかりませんでした。

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その頃の日本の結婚式場には、そもそもそういう発想はなかったですね。
塚田 氏
そうなのです。結局、自分たちの結婚式では、夢を叶えることはできませんでしたが、その当時からオリジナルの結婚式を挙げたいという声は少なからずありました。そこで、お客様のニーズに合わせるゲストハウスウエディング事業を立ち上げるべく、13年前に会社を辞めて起業したのです。
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まさにご自身の体験から生まれたビジネスだったのですね。でも、お客様のご要望を実現するとなると、普通の結婚式よりもかなり大変そうな気がします。
塚田 氏
おっしゃる通りです。お客様は一組ずつすべてプロフィールが異なり、新婚の方と再婚の方ではご要望の内容も異なってきます。また、それぞれに、結婚式への思い入れもお持ちです。しかも、ゲストハウスウエディングは、一つひとつの式がすべてオーダーメイドですから、お花や引出物から、写真、お食事、当日の進行や演出に至るまで、ありとあらゆるご要望を承ります。それだけに、お客様を担当するウエディングプロデューサーには、大変な業務負担が掛かります。当社としても、このことが大きな課題になっていました。
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そこで今回、業界に先駆けて、ITによる業務プロセス改革に取り組まれたわけですね。
塚田 氏
はい。そのほかに、取引先への発注作業を、お客様との打合せ後に行っていたことなども、長時間労働の温床になっていました。こうした点を改善し、ウエディングプロデューサーがもっと快適に働ける環境を実現したいと考えたのです。


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業務改革を進めていく上では、どのような点がポイントになりましたか。
岩佐 氏
今回の最大のテーマとして取り組んだのが、ウエディングプロデューサーが行う発注業務の電子化です。具体的には、お客様との打合せで承った内容を、即座に発注できるようにしたいと考えました。従来の業務の大きな問題として、取引先への発注手段が電話かFaxだった点が挙げられます。労力が掛かるだけでなく、別票への転記ミスや連絡漏れなどが起きる可能性も避けられなかったのです。その点、打合せの際に承った内容をすぐにシステムに入力できれば、遅くまで会社に残って作業をする必要もなくなります。また、別票への転記ミスや連絡漏れも防止できます。
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かなり効率が良くなりそうですね。もっとも、オーダーメイドの結婚式となると、取引先の数も相当な規模になるのではないですか。
永山 氏
その時々で若干異なりますが、だいたい一回の式で関係する取引先の数は約20社前後、アイテム数にして約100アイテムに上ります。ちなみに、一つの会場あたり年間180~200回くらいの結婚式が行われますので、ウエディングプロデューサーの業務量がいかに多いかお分かり頂けるのではないでしょうか。
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IT化を急がれた理由が分かるような気がします。実際にシステム構築を行う上では、どのような点が課題になりましたか。
岩佐 氏
最大の課題は「当社にとって発注行為の最大公約数は何か」を見極め、さらに柔軟性も確保することでした。ブライダル業では、一口に発注業務といっても、「数量」「単価」「納品日」などの情報だけでは済みません。たとえば、引出物なら、熨斗(のし)はどうするのか、品物はどういう袋に入れるのかといった様々な付帯情報が必要となります。これらの情報まですべてシステム化すると膨大な開発規模になってしまいますので、発注業務のどこまでをシステム化するかという線引きにはかなり悩みました。


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なるほど。ブライダル業の業務には、IT化が難しい面があるのですね。今回のパートナーに富士通を選ばれた理由は何だったのですか。
岩佐 氏
まず一点目は、婚礼業務パッケージ「GLOVIA smart ブライダル」(注:当時は前身である「Lanoce21」)の存在です。もし、システムを何もない状態からフルスクラッチで開発したら、大変なコストと工数が掛かってしまいますが、今回のシステムでは婚礼業務パッケージと発注業務パッケージをカスタマイズし、両者をシームレスに連携することで、最大の目的だったウエディングプロデューサーの業務負荷軽減を実現することができました。
もう一点は、富士通の総合力です。当社ではシステム専任の人員を数多く抱えているわけではありませんので、マルチベンダーでのシステム構築は困難な面があります。ベンダー間の調整作業などに忙殺されてしまうようでは、本来の業務に支障をきたしますからね。その点富士通は、パッケージだけでなく、「PRIMERGY」や「IPCOM」などのハードウェア製品、ネットワークサービス「FENICSⅡ」、さらにはアウトソーシングサービスによるデータセンター内でのシステム運用に至るまで、すべてのソリューションをワンストップで提供することができます。こうした点を評価して富士通を選びました。
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業界でもあまり例のない試みということですから、富士通としてもやりがいのあるプロジェクトだったのではありませんか?
高野
そうですね。特に我々にとってありがたかったのが、岩佐様の作られたRFP(Request For Proposal:提案依頼書)が、非常に完成度の高いものだったということです。今回構築した発注業務の部分が中核になってはいますが、それ以外にも、このシステムを基盤として今後どのようにIT化を進めていきたいかという、将来展望の部分まで描かれていました。このため富士通としても、ブライダル業界に精通したSEのノウハウを活かすなどして、お客様の要望を実現するための方法を具体的にご提案することができました。
加藤
今回興味深く感じたのは、オーダーメイドのウエディングと、我々IT業界の仕事には意外と似ている部分があるということです。たとえ業種は違っても、お客様のご要望を実現するために努力する点では同じですからね。ベストブライダル様は、今回のような先進的な仕組み作りにも果敢にチャレンジされている企業ですので、富士通としても後れを取らないように頑張らないといけないと感じています。今後も、ベストブライダル様のサービスをご利用になるお客様のことも意識しながら、様々な提案を行って参りたいと思います。
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システム導入以前と比べて、業務はどのように変わりましたか。
永山 氏
先にもお話した通り、以前はお客様から承った内容を別票に転記して、電話やFaxで発注を行っていました。しかし現在では、ウエディングプロデューサーがシステムに入力した打合せデータから、自動的に電子的な発注書が作成されます。取引先はこれをPDF、もしくはCSVファイルで取得することができます。お客様から承った内容をそのまま発注データとして利用していますので、業務のスピードは格段に上がっています。また、懸案であった転記ミスや連絡漏れの防止も実現できました。この削減効果によって、よりお客様への直接的なサービスに意識を向けることができるようになります。
岩佐 氏
もう一つ見逃せないのが、請求書のチェック業務を無くすことができた点です。以前は買掛金を計上する際に、取引先から送付されてきた請求書の妥当性チェックを手作業で行っていました。ひと月あたりに受け取る請求書の量は数百枚にも及ぶため、すべて確認するのに10営業日程度掛かっていたのです。しかし現在では、検品入力処理が完了した時点で、買掛金の支払明細書を作成できるので、手作業による請求書のチェックを一切行う必要がなくなりました。さらに、取引先がこの支払明細書を電子的に承認する仕組みを導入したことで、事務作業の削減はもちろんのこと、決算の早期化も期待できます。
従来型の結婚式と異なり、ゲストハウスウエディングではすべてがオーダーメイド。
あらゆる要望に応えなくてはならないため、商品やサービスを調達する取引先の数も相当な規模に上ります。
ところがその中には、これまでITとは無縁で事業を営んできたところも少なくありません。
たとえば、招待客のお名前などを綺麗な毛筆で書いてくれる筆耕屋さん。職人さんの腕と筆で成り立つ仕事ですから、これまでは電話とFaxさえあれば十分でした。
しかし、今回の仕組みに参加するためには、どうしてもパソコンと通信環境が不可欠です。
そこで、この筆耕屋さんでは、今回のプロジェクトを機に一念発起し、富士通のパソコン「FMV」とインターネットを導入されたのだそうです。
若い人の少ない業種だけに、パソコンをマスターするのは大変な面もあるとのこと。
それでもこれからの時代に対応するいいチャンスと捉えて、前向きに頑張っておられるそうです。


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今まで悩みのタネだった部分が、すべて解消できたわけですね。富士通では今回のプロジェクトで苦労した点などはありましたか。
安部
実際のお客様の業務の中には、パッケージの想定とは違う形で行われているものも少なくありません。これを実務にフィットするようにカスタマイズしていく作業では、いろいろな苦労もありました。たとえば、システムの操作性についても、調達する商品を選ぶメニューをより分かりやすい構成に変えるなど、元のパッケージから変更を加えています。また、ベストブライダル様では、国内各地に施設を展開されていますので、ネットワークについても専門の部隊を投入して構築を行いました。
渥美
やはり、今回のプロジェクトで最初に心配したのが、お客様の業務に我々のパッケージがうまく合わせられるかどうかということでした。幸い、この点については、しっかりとした要件定義を行って下さっただけでなく、場合によっては岩佐様自ら現場と開発スタッフとの間の橋渡し役まで務めて下さいました。これには本当に感謝しています。今回のプロジェクトは、パッケージベンダーである我々にとっても非常にいい経験になりましたので、得られたノウハウを今後の開発にも活かしていきたいと思います。
岩佐 氏
今回のプロジェクトでは、発注業務だけでなく他システムとの連携まで含めてシステム化を行いました。ここまで実現できた例は、ブライダル業界の中でもそう多くないことと自負しています。パートナーである富士通に対しても、大いに感謝しています。もっとも、システムを改善する取り組みはこれからも続いていきますし、既にネットワーク環境の強化などの具体的な課題も挙がっています。そういう意味では、富士通にもさらなる支援と提案をお願いしたいですね。

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最後に今後の展開について伺えますか。
塚田 氏
今回導入したシステムで、ウエディングプロデューサーの業務が大幅に効率化できることは間違いありません。これにより、プロデューサーはお客様にとって付加価値の高いサービスに、より注力することができると期待しています。また、それ以外にも様々な効果が期待できます。たとえば、決算の早期化が図れれば、株主の皆様への情報開示をより迅速に行うことができます。また、システムに蓄積されたデータは、経営判断の材料としても有効に利用できます。今後も様々な形で情報活用を推進していきたいですね。もちろん、当社の施設をご利用になるお客様に対しても、時代のニーズに合った新しいブライダルサービスを次々とご提供していきたいと思います。
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これから式を挙げられる若い方たちがうらやましくなってきました。本日はありがとうございました。
「GLOVIA smart ブライダル」は、前身である「Lanoce21」の機能をさらに強化したブライダル業向けパッケージです。会場の予約状況が一目で確認できる「予約管理台帳」や、お客様との接客時に役立つ「打合せ機能」「議事録配布機能」、日々の業務運用を支援する「ワークフロー機能」など、多彩な機能を装備。さらにオプションとして、「Web-EDI機能」や「アンケート機能」もご用意しています。「GLOVIA smart ブライダル」は、ゲストハウスウエディング事業を展開される企業や、ホテルの婚礼・宴会部門のIT化を強力にバックアップいたします。
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