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麻木
本日は、東レのグループ企業として活躍中の東レエンジニアリングさんにお伺いしました。こちらでは、エンジニアリング事業・エレクトロニクス事業の二本柱でビジネスを展開しているそうですが、具体的にはどのような事業を手がけておられるのですか。
中村
まずエンジニアリング事業では、東レの生産設備を担当しています。東レ製品の生産には、化学プラントなどの生産設備が不可欠ですが、こうしたものの建設・保守を当社で手がけているのです。さらに現在では、長年培った経験を活かして、繊維や医薬、電子・情報材料など、東レグループ以外のお客様のプラント建設なども請け負っています。
またエレクトロニクス事業では、液晶パネルやプラズマディスプレイ製造用の機器や各種の検査機器、業務用プリンタ、計測機器など、様々な製品群をご提供しています。その中には、液晶パネルやプラズマディスプレイに塗液を塗布する「東レ スリットノズルコーター」のように、世界トップクラスのシェアを誇る製品もあります。
麻木
どのお仕事も、とても高度な技術力が要求されそうですね。
中村
当社の事業は一般消費者向けではないので、話を聞いただけではあまりピンと来ないかも知れませんね。しかし、液晶テレビやプラズマテレビ、携帯電話、コピー機のトナーなど、私たちの廻りにある電気製品にも、実は当社の装置や設備が関わっているんですよ。
麻木
なるほど!そう聞くと分かりやすいですね。また、「E&Eソリューション」というコンセプトを、掲げておられるそうですが。

中村
最近では、設備や装置をご提供するだけでなく、よりトータルなソリューションが求められるようになっています。今後はエンジニアリング事業、エレクトロニクス事業で培った経験やノウハウを融合させ、お客様の期待に応えられるソリューションビジネスを推進していきたい。そこで、両事業の頭文字を冠した「E&Eソリューション」を標榜しています。
麻木
「TPM活動」も積極的に推進されているそうですが、これは一体どのようなものなのですか。
中村
「TPM」とは、日本プラントメンテナンス協会が提唱する「全員参加の生産性向上活動」のことで、当社でも2000年から導入しています。2003年度には、企業基盤整備に取り組んだことが評価され、「PM優秀エンジニアリング賞」を受賞致しました。現在も「コストダウン」と「人財育成」を主テーマに据えて、取り組みを継続中です。当社のようなエンジニアリング企業では「人」が一番の財産ですから、人財育成には特に力を入れています。
麻木
そして今回、全社業務を支える基幹システムのITインフラを刷新されたと伺いました。これには一体、どのような理由があったのですか。
中村
元々当社では、2003年にSAP社のERPパッケージ「R/3」を導入し、基幹システムの全面再構築を実施しました。以前は各事業部ごとに個別にシステムが導入されており、経営に必要な情報をスピーディーに集約することが困難でした。また当社のビジネスは、ほとんどが個別受注であるため、プロジェクト管理やコスト管理をより精緻に行うことが求められていました。こうした点を解消するのが、「R/3」導入の狙いです。受注から資材購買、設計・生産、会計に至るまでの業務プロセスを、全社レベルで可視化・最適化し、基幹データの一元化や情報のリアルタイム活用を目指したのです。
しかし導入から時間が経過するに連れ、業務・ITの両面で様々な課題が生まれてきました。そこでERPのバージョンアップを行うと同時に、サーバなどのインフラについても、時代に即した新しい環境を導入したいと考えました。

麻木
具体的には、どのような点が課題になっていたのでしょうか。
尾関
まず業務面では、予算実績情報をはじめとする経営情報の管理精度向上と有効活用が課題でした。たとえば、当社のグループ企業全体では、数千件のプロジェクトが進行しています。しかもそれぞれのプロジェクトに対して、設計データや購買データなどの多種多様なデータが紐付いており、この多種多様なデータを正確に管理すると同時に、経営層や現場にタイムリーに提供していかなくてはなりません。「利益が出ているはずなのに、調べてみたら赤字だった」ということでは困りますからね。
またIT面では、性能・信頼性のさらなる向上が課題でした。ここ数年売上が拡大しており、これに伴って業務処理量も増大しています。もちろん、喜ばしいことである反面、システムに対する負荷が増大し、夜間バッチ処理に長い時間が掛かるなどの点が問題になってきました。
麻木
さまざまなデータが処理されるのですね!よほど高性能・高信頼なシステムでないと、安心して業務を任せられない気がします。
尾関
システムは24時間稼働し続けている上に、当社のグループ企業の業務基盤にもなっています。もし障害が発生すると、受注機会を逃すなどの重大な損失につながるため、インフラを支えるプラットフォーム製品の選択には細心の注意を払いました。
その点、今回導入した富士通の基幹IAサーバ「PRIMEQUEST(プライムクエスト)」は、予備のシステムボード(CPU、メモリを搭載するボード)を用意しておくことで、万一、運用中のCPUやシステムボード自体にトラブルが生じても、自動的に予備のシステムボードに交替し、短時間で業務を復旧できるのです。採用の過程では他社製品との比較も行いましたが、性能・信頼性の両面で最も優れていると判断しました。
データを格納するストレージ装置についても、富士通の「ETERNUS(エターナス)」を採用し、システム/データの安全性を高めています。また基幹システム以外の周辺サーバについても、充実した機能により高性能・高信頼を実現する2WAYラック型サーバ「PRIMERGY(プライマジー)」を利用することで、コストパフォーマンス向上を図っています。
麻木
今回のパートナーに、富士通を選ばれた決め手は何だったのですか。
尾関
PRIMEQUESTやETERNUS、PRIMERGYなどの、高品質なプラットフォーム製品を提供できるベンダーであることが一つ。それともう一つは、システム構築から本番稼働後のサービス・サポートに至るまで、トータルなソリューションを提供できる総合力です。
また、担当者の熱意も大きいですね。今回の構築作業を担当してくれた富士通スタッフは、提案段階から我々の要望に真剣に取り組んでくれました。新システムへの移行も、お盆休みのわずかな期間で行わなければならなかったのですが、周到な準備作業と適切なプロジェクト管理のおかげで、スケジュール通りに本番稼働を迎えることができました。これには大いに感謝しています。

麻木
基幹システムのインフラを刷新した効果はいかがですか。
尾関
目に見えて変わったのが、システムのパフォーマンスです。
先にも述べた通り、以前は複数のバッチを並行して処理し、なんとか時間内におさめていました。ですが、今回、新しいプラットフォームを導入したことで、飛躍的に性能が向上し、今は順次処理しても時間内に終了する為、運用がシンプルになりました。
また、決算期には約9時間を要していたバッチ処理が、これまでの半分の約4時間半で終えられるようになりました。その結果、完成までに数年を要するプロジェクトでも、原価をはじめとするあらゆるコストを発生時点で見える化し、一元的に把握できるので、収益をきちんと確保する予算実績管理が推進できました。
麻木
一気に半分ですか!それはすごいですね。
尾関
また、日中のオンライン処理でも効果が出ています。以前は重たい集計処理を行っている際などに、処理がタイムアウトになってしまうケースがありました。システムのパフォーマンスが向上したことで、こうした点も大幅に改善できています。もちろん、基幹システムに欠かせない信頼性・安定性についても、問題となるような事態は生じていません。
麻木
まさに、狙い通りのシステムが実現できたというわけですね。今後の展開についてもお伺いしたいのですが。
中村
今回の再構築によって、インフラの整備はひとまず一段落しました。次はこの基幹システムの真価を、さらに発揮させていくフェーズに入ります。今後は業務処理を確実に遂行するだけでなく、システムに蓄積された情報をもっとビジネスに活用していきたい。経営層や現場のユーザーが、情報を効果的に共有・活用できる環境を創り上げていきたいと思います。
もちろん、そこでは安定したIT基盤が不可欠ですから、富士通製品の品質や信頼性にも高い期待を寄せています。またハードウェアだけでなく、当社の今後のビジネスに役立つソリューション提案も、どんどん行ってもらいたいですね。
麻木
東レエンジニアリングさんの挑戦は、これからが本番というわけですね。本日はどうもありがとうございました。

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