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麻木
本日は物流企業大手の日本通運さんにお伺いしました。私も宅配サービスや、引越しサービスはよく存じ上げていますが、国際輸送の分野でも積極的にビジネスを展開されているのですね。
佐野
当社では昭和30年代から海外展開を行っていますので、この分野の経験も非常に豊富です。現在は世界37カ国357拠点を結ぶネットワークを構築しており、海外拠点の従業員数も約15,000名規模に及びます。
麻木
それはすごい!まさにグローバル時代にふさわしい体制ですね。
佐野
近年では製造業の海外進出が加速しており、中国の生産拠点から商品を直接アメリカへ運んで販売するといったことも珍しくありません。たとえ日本企業であっても、モノが日本を通らないケースもあるわけですね。こうした環境変化に対応していくためには、我々物流企業としても、海外事業をさらに強化する必要があります。将来的には、総売上高の半分を海外事業で占められるよう、様々な取り組みを行っています。
麻木
最近では、インターネットでショッピングをする方も増えていますが、こうした際にも、日通さんのような物流企業の存在が欠かせません。

佐野
インターネット時代になっても、商品をお届けする役割はなくなりませんからね。国内市場での競争も一段と激しさを増していますが、当社でもサービス向上に努め、新たなニーズにお応えしていきたいと考えています。
麻木
私も通信販売などをよく利用するので、サービス向上は大歓迎です。そのほかに、何か力を入れている取り組みなどはありますか。
佐野
2007年に創立70周年を迎えたことを機に、社会貢献活動の強化に取り組んでいます。具体的には創立70周年事業の一貫として、UNESCO(国際連合教育科学文化機関)とUNEP(国連環境計画)が推進している環境教育プログラム「youth x change」に、日本企業として初めて協賛し、小学生向けの環境教育教材の日本語版制作を支援しています。このほかにも、NPO法人気象キャスターネットワークが実施している全国の小・中学校での環境授業に協賛するなど、様々な施策を展開しています。
麻木
70周年を迎えるにあたり、従業員の方々が着用されるユニフォームを17年ぶりに刷新されたと伺いました。同時に、新しいユニフォーム管理システムも構築されたそうですが、その理由は何だったのですか。
佐野
当社のユニフォームには、長年にわたって築き上げた信用やブランドが備わっていますので、盗難や紛失などの問題が生じないようにしなければなりません。もちろん、これまでも管理強化に努めてきましたが、膨大な数のユニフォームを一着一着確実に管理するのは大変です。そこでユニフォームを刷新するにあたり、より効率的で確実な管理が行えるシステムを導入したいと考えたのです。

麻木
私自身はユニフォームを着用する職場で働いた経験がないものですから、「ユニフォーム管理」と聞いた時に、確かにそれは大事なことだと改めて気付かされました。
佐野
特に当社では、引越や宅配というような、お客様のご自宅に直接伺う業務をはじめ、様々な分野の仕事を行っておりますので、管理を厳正に行う必要があります。しかもユニフォームは、会社から従業員に貸与するものですから、貸与から返却、その後リサイクルされるまでのライフサイクルを、きちんと把握できるようにしなくてはなりません。
麻木
従来はどのような形でユニフォームを管理されていたのですか。
岡
これまではユニフォームに貼付されたバーコードで管理を行っていました。バーコードの場合は、一着ずつバーコードリーダでスキャンする必要があるので、作業に多くの手間と工数が掛かっていました。しかも今回は、ユニフォームを全面刷新したため、管理対象となるユニフォームの総数は約16万点にも達します。この数のユニフォームの一生をバーコードだけで管理するのは非常に困難であるため、新しい仕組みを導入することにしました。
麻木
それは一体、どのようなものなのですか。
大沼
まず、新システムでは、バーコードの他にUHF帯RFIDタグを採用しました。これを利用すれば、複数枚のユニフォーム情報を自動的に一度で読み取れるため、飛躍的な業務効率化が見込めます。
さらに今回の大きなポイントは、RFIDタグに富士通の「リネンタグ」を採用したことです。ユニフォームは従業員が作業時に着用するものですから、極めて高い耐久性が要求されます。富士通のリネンタグは世界で初めての「防水」「耐熱」「耐圧」「対アルカリ性洗浄」という優れた特長を備えたタグで、洗濯を繰り返しても問題なく使用できます。その他のタグ製品とも比較検討しましたが、富士通のリネンタグが最適との結論に達しました。


麻木
バーコードのように一枚ずつスキャンしなくていい上に、耐久性の問題もクリアできるというわけですね。そんな便利な技術があったとは驚きです。それ以外にも、以前と変わった点はありますか。
大沼
以前は各拠点に対してユニフォーム管理用のプログラムを配布し、拠点ごとに個別に管理を行っていました。これに対して新システムでは、富士通の「Interstage Application Server」を導入し、各拠点の情報を本社側で一元管理できるWebシステムを構築しました。
実際にシステムを展開する際には、拠点のスタッフにインストール作業などを行ってもらったのですが、現地で操作が分からなくなった場合などには「Systemwalker LiveHelp」のリモート機能を活用し、本社側からサポートを行いました。また「Systemwalker Centric Manager」も導入し、システムの統合管理を実現しています。
システムのプラットフォームには、PCサーバ「PRIMERGY」とストレージ「ETERNUS」を採用。これらは当社の他のシステムでも実績のある製品であり、今回も期待通りの性能と信頼性を発揮してくれています。
麻木
今回のパートナーに、富士通を選ばれたポイントはどこにあったのですか。
佐野
まず、富士通以外に当社の要求に応えられる性能、耐久性を備えたリネンタグを提供できるベンダーがなかったことが一つ。それに加えて、富士通には、タグのリーダやミドルウェアなども含めたシステム全体をワンストップで提供できる総合力があります。さらに、長年の付き合いを通じて当社の業務もよく理解してくれていますので、今回も富士通をパートナーに選定すべきとの結論に達しました。

麻木
システムの導入効果についてはいかがですか。
岡
現在ではユニフォームを梱包した箱をゲートに通すだけで、入荷したユニフォームの情報を一度に読み取れます。一着ずつ箱から出してスキャンしなくて済むため、作業スピードはかなり向上しました。また、以前は、ユニフォームを出荷する際に間違いがないかどうか目視で確認していたのですが、こうした作業も自動化することができました。業務の大幅な効率化が実現できたと、倉庫スタッフからも好評です。
佐野
さらに大きいのが、ユニフォームの個体管理が極めて効率的に、かつ正確に行えるようになった点です。ある特定のユニフォームが、いまどこにあるのか、誰に配布されたかといったことが、一元的に把握できます。ITの最大のメリットは、経営や管理の見える化を実現できる点にありますが、今回のシステムはまさにその象徴的な例といえるでしょう。
麻木
もし何か問題が発生した場合は、すぐに把握できるような仕組みになっているのですか。
岡
たとえば、「倉庫からユニフォームを出荷したのに、拠点で受入が行われていない」「箱の中に入っているユニフォームの枚数が足りない」といった事態が発生した場合も、システムにアラートが通知されて画面上で確認できるようになっています。このため、いつ、どこで問題が発生したか分からないといったことが起きる心配はありません。
麻木
それは素晴らしい!追跡情報をシステムが自動的に教えてくれるのですね。
岡
情報を把握するスピードも格段に向上しました。以前は拠点ごとに管理を行っていたため、本社側で何か情報を得たいと思ったら、現地からわざわざ必要な資料を送付してもらわなければなりませんでした。こうした作業を行うだけで、時間が掛かってしまいます。しかし現在では、すぐに必要な情報を確認することができます。
麻木
これだけしっかりしたユニフォーム管理が行われているとなると、従業員の方々の意識も自然と変わってくることでしょうね。今後はどのようにシステムを発展させていかれますか。
佐野
UHF帯RFIDタグの技術は、まだまだ新しい技術なので、今後も様々な形で改良が加えられていくと思います。ただ、将来の物流を担う中核技術の一つであることは間違いないので、当社でも積極的に活用していきたい。今回のユニフォーム管理システムで培った経験も活かし、業務の見える化、効率化をさらに追求したいと考えています。今後の富士通の提案とソリューションにも、大いに期待しています。
麻木
RFIDタグの活用から、新しい物流の世界が拓けていくというわけですね。今後の展開がとても楽しみです。本日はありがとうございました。
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