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麻木
マルコメは創業150年以上の歴史を誇る老舗企業ですが、ここ数年もずっと売上を伸ばされています。いつまでも成長を続けられる秘訣は、いったいどこにあるのでしょうか。
青木
味噌は日本の伝統食品ですが、時代に合わせた変革も必要だと私たちは考えています。たとえば当社が初めて開発した「ダシ入り味噌」。これは「忙しくてダシを取る時間がない方にも、おいしい味噌汁を楽しんで頂くためにはどうすればいいか」という発想から生まれました。
またカップ入りのインスタント味噌汁も同様です。一人暮らしの若者や高齢者世帯などでは、たくさん味噌汁を作っても余ってしまう。でもカップ入りのインスタントタイプなら、いつでも手軽にご利用頂けます。ライフスタイルや生活のシーンに合わせて選べるような商品作りを心がけてきたことが、お客様のご支持を頂けた理由ではないかと考えています。
もちろん品質や味についても、しっかりとこだわっていますよ。
麻木
味噌は身体にいい食品ですから、健康を大事にする現代人にもピッタリですね。
青木
その通りです。しかも最近では味噌の良さが国際的に認められており、アメリカでも和食ブームに乗ってどんどんマーケットが広がっています。当社でも本物の味噌の味を広く知って頂くために、積極的に営業活動を展開しています。
麻木
アメリカ市場へも進出とは。まさに順風満帆といった感じですね。ところで、ビジネスを成長させて行く上では、今やITが果たす役割も大きいと思うのですが、このたび基幹システムを全面的に再構築されたと伺いました。これにはどのような理由があったのですか。
近藤
たとえば販売管理システムでは、夜間バッチが朝までに終わらないケースがあるなど、性能的な限界が見え始めていました。
また販売分析を行うための仕組みなどを追加したものの、社員の細かいニーズにまでは対応しきれていませんでした。
さらに生産管理については、業務がほとんどシステム化されておらず、「長年のカンと手作業」に頼っている状態でした。
江口
財務管理システムも同様です。決算処理を行うことのみを目的としたシステムである上に、月次の損益計算書が出るまでに1ヵ月以上の時間がかかっていました。全社的な収益管理や部門別の損益管理を迅速に行いたくとも、システムが対応できないというのが実情でした。
青木
タイムリーなビジネスを行うためには、こうした状況を改める必要があります。そこで創業150周年を機に、基幹業務データを統合的に管理・活用できる新たな基幹システムを構築したいと考えたのです。
麻木
新基幹システムを構築する上で留意されたポイントは、どのようなことだったのでしょう。
青木
身軽で柔軟なシステムにするために、完全にオープンシステム化したいと思いました。汎用機を使った手作りのシステムと違い、サーバ中心のシステムなら環境変化にも柔軟に対応できます。
麻木
パートナーに富士通を選ばれた理由はどこにあったのでしょう。
近藤
最大の理由は短期構築への対応です。開発着手は2003年末ですが、本番稼働は翌年のお盆休み明けの8月17日が絶対でした。逆算してみると、わずか9ヵ月しか構築期間が残されていない。この厳しい条件に対しても、我々をサポートすると手を挙げてくれたのが富士通だったのです。
麻木
基幹システムの再構築をたった9ヵ月で行うとは、相当大変なご苦労をなさったのではありませんか。
江口
再構築を確実に進めていく上で、最も重要視したのはプロジェクトの進捗管理です。短期構築を実現するためには、問題点を早期に発見し、素早く対処できる体制が絶対に必要です。そこでこの9ヵ月間は、毎週金曜日に必ず進捗会議を実施しました。社長以下プロジェクトメンバー全員が参加し、予定通りに進行しているか、問題点・改善点はないか確認するのです。
さらに「その場で決められることは即決する」「遅延が発見された場合は必ず期間を定めて完結する」など、意思決定と行動の迅速化にも徹底して取り組みました。毎週会議を行うのは、正直言って大変な作業でした。しかしこれをやり続けたからこそ、プロジェクトメンバー全員の意思統一を図り、士気を維持することができました。このことが、今回の成功につながったと考えています。
また富士通も営業・SEが総出でこの会議に参加し、我々と一所に議論してくれました。これには大いに感謝しています。
麻木
新基幹システムは以前と比べてどのように変わったのですか。
江口
まず財務管理システムについては、富士通の「GLOVIA-C(グロービア-C) 会計ソリューション」を導入しました。
GLOVIA-CにはFDWH(Financial DataWareHouse ファイナンシャル データウェアハウス)という会計専用のデータウェアハウスが搭載されており、システムに蓄積した明細データを自在に分析・活用することができます。データに基づいたビジネスへの転換を図る上で、これは強力な武器となります。
また他のシステムとの連携が容易であることも大きなメリットでしたね。各システムがバラバラに稼働していた以前と異なり、会計データをいちいち手打ちで入力したりする必要もなくなりました。
近藤
生産管理/販売管理システムもパッケージで再構築し、基幹業務データの統合管理を実現しました。
各システムのプラットフォームについては、富士通のIAサーバ「PRIMERGY(プライマジー)」とディスクアレイ装置「ETERNUS(エターナス)」を採用し、富士通の運用監視ソフト「Systemwalker Centirc Manager(システムウォーカー セントリックマネージャー)」も導入しています。
最初は汎用機からの移行ということもあって、信頼性・可用性に対する懸念が多少ありました。しかし稼働から一年を経過した現在では、まったく不安は感じていません。
麻木
業務面ではどのようなメリットがありましたか。
江口
近藤
営業面では、担当者別・部門別・得意先別・アイテム別の売上や粗利益の状況が日次で把握できるようになったため、より戦略的な販売活動が行えるようになりました。さらに資材や原材料、在庫の状況がリアルタイムに確認できるなど、生産や資材発注の最適化にも役立っています。
また社員が、自分の必要な情報を自由に引き出せるようになったことも大きいですね。以前は非定型なデータの抽出依頼が情報システム部門に来ることも多く、その対応に追われていました。しかし現在では富士通の電子帳票ソフト「Interstage List Works(インターステージ リストワークス)」も導入していますので、社員が欲しいデータを自分で照会したり、パソコンに落として加工したりできるようになりました。
さらに、システムをオープン化したことで約20%の運用コスト削減が図れました。こちらも見逃せない効果です。
青木
新基幹システムのデータを全社員が共有することによって、社員一人ひとりが収益を意識した上でビジネス活動を行ってくれるようになりました。これにより経営の効率化を実現し、目的の利益創出体制に一歩踏み出せたと言えます。創業150周年という節目においてこうした改革が実現できたということは、非常に大きな意義があったと感じています。
麻木
最後に、今後富士通に期待することは。
青木
我々ユーザーとITベンダーは運命共同体です。今後の富士通の提案には大いに期待していますし、これからも良きパートナーとして心強いサポートをお願いしたいと思います。
麻木
富士通のソリューションが、より戦略的なビジネスを展開する原動力となったのですね。
新たな武器を得てさらなる飛躍を目指すマルコメの今後に、引き続き注目したいと思います。本日はありがとうございました。
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