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麻木
マルコメといえば、やはりお味噌。お味噌汁はもちろんですが、肉や魚料理の味付けにもいいですよね。和食党の私は、お味噌をよくいただいています。
まさに日本の食を支え続けてきた御社ですが、長い歴史があるそうですね。
青木
創業は安政元年(1854)、江戸時代です。昨年創業150周年を迎えました。今、麻木さんからお話いただいたように味噌はさまざまな料理に適した調味料であり健康食でもあります。現在ではヘルシーフードとして米国をはじめとする海外でも好評です。
麻木
なるほど。海外でも日本食は定着しつつありますものね。逆に日本ではどうでしょうか。日本人の食生活が欧米化してきたと言われて久しいですが・・・
青木
確かに食習慣は変わりつつありますね。また朝食をとる時間がない、など生活サイクルの変化もあります。
だからといって味噌の未来が先細りかと言うと、そのようなことはありません。事実、弊社の売上も伸びているのです。健康や健康食に関する興味はむしろ高まっていますし、本当においしいものを食べたい、というこだわりを持つ方も増えています。私たちはこうしたニーズにお応えするために、さらに商品を開発、拡充していかなくてはと考えています。
麻木
そういえばスーパーはもちろん、コンビニエンスストアや通信販売でも御社の様々な商品をお見かけします。
青木
はい。味噌汁のダシを取る手間が省ける「ダシ入り味噌」やインスタント味噌汁は忙しい方に好評ですし、コンビニエンスストアをよく利用する若者層には「具だくさんのカップ味噌汁」などが人気です。一方、伝統の製法を究めた極上の味噌は、本当においしいものを食べたいという方の嗜好に合うはずです。いわば食のシーンに合わせた商品提案ですね。伝統は守りつつ、時代を見据えた革新を取り入れることで、もっと味噌を味わっていただける環境を創出できると考えています。
麻木
時代の変化を見据えて革新するという意味で、創業150周年を迎えた昨年、社内ITシステムを新しくされたんだそうですね。
青木
ええ。従来は汎用機中心の基幹システムで、販売管理、会計管理を行っていたのですが、処理の増大でレスポンスが追いつかず、夜間のバッチ処理が朝になっても終わらないなどの問題が出てきました。また各業務システムのデータが一元化されていないため、決算処理などにも時間がかかっていました。そこで基幹システムの革新を決意したのですが、まさに挑戦でしたね。
麻木
「挑戦」という言葉をお使いになりましたが、その意味するところはなんでしょうか。
青木
新システムは、販売管理/原価管理/財務会計/生産管理の各システムを、サーバをベースにシームレスに統合するというものでした。今回は創業150周年の節目にシステムを稼働させなければならず、それには9ヵ月の構築期間しか取れなかったのです。非常に短期間で構築するわけですから、まさに時間への挑戦でした。実際、9ヵ月で構築という条件を聞いて気後れしたベンダーもいました。そんな中、「できます!」と手を挙げたのが富士通だったのです。その熱意が富士通をパートナーに選んだ最大の理由です。
麻木
とても短期間という印象をうけますが、何か秘策でも。
青木
最も重視したのは、当社と富士通のコミュニケーションを密にする、という点です。構築の過程では互いの考え方、目指す理想のベクトルがずれることもあります。また当初の予定どおりにいかないことも考えられます。
こうした問題をできるだけ早く解決していかなければ、短期間でのシステム構築は不可能です。そこで毎週欠かさず、私も含め、プロジェクトメンバー全員で会議を開き、方向転換が必要ならその場で意思決定を下すようにしました。
麻木
9ヵ月間、毎週欠かさず会議を行うというのは大変だったのではありませんか。
青木
確かに、スケジュールのやりくりには苦労しましたね。しかし、あの会議を通じてスタッフ全員が激しく議論しあったからこそ、当社と富士通は同じビジョンを共有することができ、スムーズかつスピーディーに構築を進められたのです。富士通も毎回わかりやすい資料を用意してくれるなど、よくやってくれました。後で聞くと当社との会議の前日は富士通社内で大変な準備をしていたようです。
9ヵ月での構築という目標を達成できたのはスタッフ全員の努力のおかげと感じています。
麻木
熱い会議の様子が目に浮かびます。両社の熱い思いと結束力が不可能と思われた短期構築を可能にしたのですね。
麻木
新システムの効果を教えていただけますか。
青木
はい。効果が顕著なのは月次の決算ですね。従来はデータを記憶メディアなどで受け取ったり、帳票出力されたものを再入力していましたが、各業務システムの連携により一気にスピードアップできました。以前は1ヵ月以上費やしていた月次決算処理がわずか5日に短縮でき、素早い意思決定が可能になりました。
麻木
決算処理を従来の6分の1に短縮とは劇的な効率化ですね。
青木
また生産と販売のシステム連携により、製品、原料ともに過剰在庫をなくすことができましたし、正確な原価管理によって営業部門の損益が日々把握可能になりました。今では営業マン全員、製造原価を念頭に置いた戦略的販売を実践しています。まさに「利益創出型営業」への進化と言えるでしょう。経営者としてはこうした意識の変化をうれしく思います。
麻木
社員の皆さんも経営者の目で仕事に取り組みはじめた、ということですね。
青木
はい。売上が伸びても収益、利益につながらなくては経営は成り立っていきません。つまり売上至上主義だけでは成長が見込めないのです。商品の原価を常にインプットしておく。利益を見通して営業活動をする。今では、社員みんながこうした意識で動いてくれています。
麻木
次の決算が楽しみですね。他にも効果は表れていますか。
青木
はい。各支店や営業所での現金出納を本社で一元化することができました。いわゆるキャッシュマネジメントの効率化です。これにより、支店や営業所の会計業務の負担を軽減できますし、本社でもキャッシュの流れを常に把握できます。まさに一挙両得の改革です。
またシステムをオープン化したことで約20%の運用コスト削減が図れました。こちらも見逃せない効果ですね。
麻木
さまざまな効果が表れているのですね。では新システムでさらにパワーアップした御社の今後の展望をお聞かせください。
青木
現在の食品業界は、価格競争などにより大変厳しい状況にあります。こうした中で生き残っていくためには、ロスやムダをなくして経営の効率化を実現しなくてはなりません。商品、原料の過剰在庫をなくす。利益に直結する営業戦略を展開する。時代の変化を見通して迅速に意思決定を行う・・・。これらを達成することで競争力が生まれます。当社は今回のシステム改革によって、かなり理想に近づいたと考えています。今後は新しいシステムのもと、ますます生活者の皆様に愛されるおいしい商品をお届けしていきたいと思います。
麻木
おいしい商品ですか。それはとても楽しみです(笑)。
最後に、御社を支えるシステムをともに作り上げた富士通に今後期待することは・・・
青木
当社と富士通は、苦労を共にしてきたまさに運命共同体です。これからも良きパートナーとして心強いサポートをお願いしたいと思います。
麻木
現代の生活、嗜好をとらえた数多くの商品。そしてそれらの商品を戦略的に販売し、利益を創出する営業体制。
マルコメは、ITを上手に活用することにより「利益創出型」へとビジネススタイルを革新しました。マルコメと富士通の熱意の結晶とも言えるシステムのもと、新たなおいしい商品が私たちの暮らしに届けられることをますます期待しています。
・・・本日はありがとうございました。
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