
出演:株式会社富士通研究所 材料・環境技術研究所 実装技術研究部 中村貴光
掲載媒体:日本経済新聞
掲載日:2005年2月9日
「プラスチックは、とうもろこしのデンプンからだって作れます。でも、残念ながら難燃性などの点でその素材のまま製品に使うことは難しかったんです。」と笑顔で話すのは富士通研究所の植物性プラスチック開発チームの若手研究員、中村貴光。富士通はこの素材の成分調整を行うことで、世界初となるパソコン・ボディーの小部品への採用をすでに3年前に果たしています。しかしそれは石油の代替資源と呼ぶにはまだまだ使用量の少ないものでした。
「石油資源の枯渇や地球温暖化の問題は待ってくれない。その解決のためには植物系素材をもっと大型の部品に採り入れることで、製品に使われる石油系プラスチックの量を減らしていくことが不可欠です。開発スタッフ全員がこのとうもろこし素材に惚れ込んでいましたから、パソコン・ボディーの本体に使えるようにと、改良に必死でした。」
パソコン・ボディーの本体の素材には、難燃性や耐熱性、量産性などが求められます。その課題を富士通は、素材メーカーである東レとの共同開発によって克服し、さまざまな製品に使用できる新しい植物性プラスチックを開発。この素材をボディーに使った世界初のノートパソコンを商品化しました。これにより一台あたり石油を約1リットル節約、ライフサイクルを通じたCO2排出量を15%削減することができました。
暮らしをもっと地球環境に負担の少ないものにしていくために。富士通は今後も多くの製品に植物系素材の採用を広げることで、石油消費量を減らしながら、地球温暖化問題に取り組んでいきます。
注:世界で初めて植物性素材でノートパソコン用大型プラスチック部品を開発。